・ 「うつ病」 には代表的な3つの診断基準があります。
  ここにそれぞれを並べていきますので、複数の判断基準からまずは自分で
  今の状態をチェックしてみてください。
  そして「これは」と思ったら、早めに病院で受診を。 最新のテストへ

・ DSM法(DSM-IV 米国精神医学会APA作成の、診断基準 1994)による、
 大うつ病(うつ病)の診断

 ほぼ1日中、ほとんど毎日「抑うつ気分」がある。
 ほぼ一日中、ほとんど毎日、すべてについて、あるいはほぼすべての活動に関して
  「興味、喜びの著しい減退」がある。
 食事療法をしていないのに著しい体重減少、あるいは体重増加(例えば、1カ月で
  体重の5%以上の変化)、またはほぼ毎日の食欲減退、あるいは増加がある。
 不眠、あるいは睡眠過多がほとんど毎日ある。
 精神運動性の焦燥、あるいは制止がほとんど毎日ある。
 易疲労性、あるいは気力の減退がほとんど毎日ある。
 無価値観、あるいは過剰であるか不適切な罪責感がほとんど毎日ある。
 思考力や集中力の減退、あるいは決断困難がほとんど毎日認められる。
 死についての反復思考、特別の計画はないが繰り返す自殺念慮や自殺企図。
  あるいは自殺するためのはっきりとした計画を持っている。

分類はA〜Eでなされる。一般的なうつ病は主に 「A」 によって診断が下される。

 以上の症状のうち、5つ以上が2週間の間に存在し、病前の機能からの変化を
  起こしている。これらの症状のうち少なくとも1、または2が含まれている。
 症状は混合性のエピソードの基準を満たさない。
 症状は臨床的に著しい苦痛を認め、社会的、職業的、他の重要な領域における
   機能の障害を引き起こしている。
 症状は、物質(乱用薬物・投薬など)の直接的な生理学的作用や一般身体疾患
   (甲状腺機能低下症など)によるものではない。
 症状は死別反応ではうまく説明されない。すなわち、愛する者を失った後、症状が
  2カ月を超えて続くか、あるいは著名な機能不全、無価値感への病的な囚われ、
  自殺念慮、精神病性の症状、精神運動制止があることで特徴づけられる。


・二項目質問紙法(1997年にプライマリ・ケア医におけるうつ病診断を目的に開発)

1と2の両方に該当する場合には、うつ病の90%スクリーニングできるという結果が得られています。
症状がほとんど毎日あり、それが2週間以上続いていて精神的、社会的な障害が生じている場合に診断が確定します。また、2項目のうちどちらか1つが該当する場合、さらに次の7項目の質問を実施して診断を確かにしていきます。

1 抑うつ気分
Q1 気持ちが沈み込んだり、憂うつになったりすることがありますか?
Q2 急に悲しくなったり、落ち込んだりすることがありますか?

2 興味や喜びの喪失
Q1 仕事や趣味など、普段楽しみにしていることに興味を感じられなくなっていますか?
Q2 今まで好きだったことを、今までと同じように楽しくできていますか?

上記2項目の1つ以上に該当したら、さらに下の7項目の質問に移ります。

3 食後の減退または増加
Q1 いつもより食欲が落ちていますか?
Q2 減量しようとしていないのに、体重が減っていますか?
Q3 いつもよりずっと食欲が増えていませんか?
Q4 食欲が非常に増進して、体重が増えていませんか?

4 睡眠障害(不眠または睡眠過多)
Q1 睡眠の状態はいかがですか(導入質問)
Q2 ほとんど毎晩眠れないということがありますか?
Q3 寝付きが悪かったり、夜中に何度も目が覚めたり、非常に朝早く目が覚めたりしますか?
Q4 眠気が強くて、毎日眠りすぎているということがありますか?

5 精神運動の障害(強い焦燥感、運動の制止)
Q1 話し方や動作が普段より遅くなっていて、それを人から指摘されるということがありますか?
Q2 じっとしていられず、動き回っていたり、じっと座っていられなかったりすることが多くなっていますか?

6 疲れやすさ、気力の減退
Q1 いつもより疲れやすくなっているとか、気力が低下しているとか、感じることがありますか?

7 強い罪責感
Q1 自分は価値のない人間だと感じたり、悪いことをしたと罪悪感を感じたりしていますか?

8 思考力や集中力の低下
Q1 なかなか物事に集中できなくなっている、ということがありますか?
Q2 普段より考えが遅くなったり、考えがまとまらなくなったりしていますか?
Q3 普段なら問題なく決められることが、なかなか決められなくなっていますか?

9 自殺への思い
Q1 死について何度も考えるようになっていますか?
Q2 気分がひどく落ち込んで、自殺について考えるということがありますか?


・ベック調査表(BDIテスト アメリカ・ペンシルバニア大の精神科医アーロン・T・ベック博士により考案)

各項目に対して最近2、3日の自分の気分に一番近い答えに○をして、合計の数字を出し、結果と照らし合わせてください。

 憂うつではない 0
  憂うつである 1
  いつも憂うつから逃れることができない 2
  耐え難いほど、憂うつで不幸である 3
 将来について悲観してはいない0
  将来について悲観している 1
  将来に希望がない 2
  将来に何の希望もなく、良くなる可能性もない 3
 それほど失敗するようには感じない 0
  普通より、よく失敗するように思う 1
  過去のことを振り返れば、失敗のことばかり思い出す 2
  人間としてまったく失敗だと思う 3
 以前の同じように満足している 0
  以前のようにものごとが楽しめなくなった 1
  もう本当の意味で満足することなどできない 2
  何もかもうんざりする 3
 罪の意識など感じない 0
  ときどき罪の意識を感じる 1
  ほとんどいつも罪の意識を感じる 2
  いつも罪の意識を感じる 3
 罰を受けるとは思わない 0
  罰を受けるかもしれない 1
  罰を受けると思う 2
  今、罰を受けていると思う 3
 自分自身に失望してはいない 0
  自分自身に失望している 1
  自分自身にうんざりする 2
  自分自身を憎む 3
 他の人より自分が劣っているとは思わない 0
  自分の欠点やあやまちに対し批判的である 1
  自分の失敗に対していつも自らを責める 2
  何か悪いことが起こると、自分のせいだと自らを責める 3
 自殺しようとまったく思わない 0
  死にたいと思うことはあるが、自殺を実行しようとは思わない 1
  自殺したいと思う 2
  チャンスがあれば自殺するつもりである 3
10 いつも以上に泣くことはない 0
  以前よりも泣く 1
  いつも泣いてばかりいる 2
  以前は泣くことができたが、今はそうしたくても泣くこともできない 3
11 イライライしていない 0
  いつもより少しイライラしている 1
  しょっちゅうイライラしている 2
  現在はたえずイライラしている 3
12 他の人に対する関心を失っていない 0
  以前より他の人に対する関心がなくなった 1
  他の人に対する関心をほとんど失った 2
  他の人に対する関心をまったく失った 3
13 いつもと同じように決断することができる 0
  以前より決断を延ばす 1
  以前より決断がはるかに難しい 2
  もはや全く決断することができない 3
14 以前より醜いとは思わない 0
  老けて見えるのでないか、魅力がないのではないかと心配である 1
  もう自分には魅力がなくなったように感じる 2
  自分は醜いにちがいないと思う 3
15 いつもどおりに働ける 0
  何かをやり始めるのにいつもより努力が必要である 1
  何をやるのにも大変な努力がいる 2
  何をすることもできない 3
16 いつもどおりよく眠れる 0
  いつもよりも眠れない 1
  いつもより1〜2時間早く目が覚め、再び寝つくことが難しい 2
  いつもより数時間も早く目が覚め、再び寝つくことができない 3
17 いつもより疲れた感じはしない 0
  以前より疲れやすい 1
  ほとんど何をやるのにも疲れる 2
  疲れて何もできない 3
18 いつもどおり食欲はある 0
  いつもより食欲がない 1
  ほとんど食欲がない 2
  まったく食欲がない 3
19 最近それ程やせたということはない 0
  最近2kg以上やせた 1
  最近4kg以上やせた 2
  最近6kg以上やせた 3
20 自分の健康のことをいつも以上に心配することはない 0
  どこかが痛いとか、胃が悪いとか、便秘など自分の身体の調子を気遣う 1
  自分の身体の具合のことばかり心配し、他のことがあまり考えられない 2
  自分の身体の具合のことばかり心配し、他のことをまったく考えられない 3
21 性欲はいつもと変わりない 0
  以前と比べて性欲がない 1
  性欲がほとんどない 2
  性欲がまったくない 3

0〜10 この程度の落ち込みは正常範囲です。ただの憂うつな状態です。気分転換をしたり、信頼できる友人と時間を共にすると良いでしょう。
11〜16 危険信号点滅の、ノイローゼ気味です。軽いうつ状態です。悩みごとがある場合、信頼できる友人に相談するか、精神科の先生に相談しても良いでしょう。
17〜20 臨床的な意味でのうつ状態との境界です。
21〜30 中程度のうつ状態です。
31〜40 重いうつ状態です。
40以上 極度のうつ状態です。専門家の治療が必要です。
点数が高いからといって悲観的になる必要はありません。このテストはあくまで診察のための材料であり、結果ではありません。
診断は医師が下すもので、それによって治療が必要かどうかもわかります。
点数の結果による分類だけではなく、9番目の項目には特に注意してください。



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